オステオパシーによる健康 「物理的トラウマ」

こんにちは。

大阪市福島のオステオパシー治療院TIDE、院長の大野です。

 

今回はオステオパシーの考え方の中の「トラウマ」についてお伝えします。

最初にお伝えしておきますが、これは比較的多くの健康になりたいと思う人々が、見逃している事です。

 

オステオパシーはより人間の深い層にある原因について考え、それに対処していくという必要性が重視されているということを考えさせられます。

 

さて、トラウマという言葉で皆さんは何が思いつくでしょうか。

 

ウィキペディア先生によると・・・「典型的な心的外傷の原因は、児童虐待(幼児虐待)性虐待を含む虐待強姦戦争犯罪事故いじめ暴力アカハラパワハラセクハラを含む悲惨な出来事、実の親によるDV、大規模な自然災害などである。」

 

要は・・・”過去に経験した重大な物理的・心理的損傷”(あくまでも分かりやすく、簡潔に言うと。軽視している訳ではないです)

 

多くの人は人生の中で、大なり小なり、物理的・心理的損傷を受けています。

物理的なものは外傷の事を指します。皆さんも一度は経験したことがあるであろう突き指など。他には骨折や交通事故など、重度は様々です。

こういった物理的外傷もトラウマと捉えます。

なぜならこういった外傷によるダメージは、身体の中に蓄積されていくことがあるからです。

どういう事かというと、身体は健康を保つ恒常性が備わっているということが重要になります。

 

~リンゴが握力により破裂するには約70~80㌔の握力が必要と言われています。この過程でリンゴは破裂するキロ数に達するまで、形状を保つ恒常性があります。(ここではあえて恒常性といいます)いよいよ無理な状態になると形は壊れ、破裂してしまいます~

 

リンゴと同じように、人の身体も限界に耐えうる限界値があります。

人によって様々だとは思いますが、ただの突き指も限界以上の強い外力だとしたら骨折してしまうでしょう。骨折したら身体が反応し、損傷部位を修復する作業が始まります。それも大きな意味での恒常性です。

 

自然治癒力というほうが近いかもしれません。 ここからは「骨折しなかった」という前提でお話します。

突き指をした時、身体は全くノーダメージだと思いますか?

たぶんそうではないことは予想つくはずです。

骨折という変化がないにしても、小さいながら外傷の影響は受けています。

例えば皮膚、筋肉、関節包、靭帯、毛細血管、神経など、少なからずどこかの部分は影響を受けています。

きっと痛み、腫れ、内出血などがでてくるはずです。

 

では、この時の恒常性とは・・・”骨折しないよう「周囲の組織、骨」が外力に耐えた”ことです。

その組織、骨の活躍によって、人間の身体は簡単には壊れないようになっています。 さらにここで興味深いことは、

「どのようにして耐えたか。」

身体に柔軟性がないと動くことができません。

様々な方向に「動く関節」があることで身体は保たれます。 ただ柔軟に対応できたとしても代償がでてきます。

 

「外傷(衝撃)を身体(組織)の中に吸収する。そうすることで芯を保ち、壊れるのを防ぐ。」

 

これは関節の柔軟性を超えた範囲で起こっていることだと考えます。

関節以外の骨の外傷は特にこれに頼ります。 衝撃を吸収することで骨折や脱臼などの重症化を防いでいると考えられます。 この時、組織や骨の中に不活性が起こります。 ようするにこの代償的な損傷を処置しなければならないということです。

 

私の経験から、症状は外傷部位に一致するとは限りません。 症状の原因を探求することが私の大きな仕事だと思っています。

例えば”辛い”と感じることが増えた方など、古傷が痛む方など、なにか分からない長期的な辛さがある方など どんな症状の時でも過去の外傷を振り返ってみることでなにか改善のヒントが出てくるかもしれません。

 

 身体は自然と物理的外傷を吸収し身体を保つ反面、代償を身体の中に蓄積しているという認識を持ってみてください。

人間の身体のポテンシャル(潜在能力)、生命力とは輝かしいものです。

それをさらに輝かせるか曇らせるかはその人の生活や習慣、意識によって変わると思います。

私も自分のポテンシャルの可能性を最大限に生かせれる様努力したいと思います。

 

~まとめ~

・外傷性のトラウマとは物理的な影響によることです。

・骨や組織の中に外力による不活性が生じうる。

・症状の原因は決して外傷部位とは限りません。

 

今回は外傷性のトラウマについてお伝えしました。

心理的外傷についてもお伝えしていく予定です。 最後までお読みいただきありがとうございます。