当院の患者さんが先日転倒時されて膝が腫れて通院も困難だというご相談がありました。
当時は受傷の翌日であったため、処置の方法や安静を心がけるようお伝えし、歩けるようになった頃来院いただきました。
(この方は元々下肢の症状があり、その状況でも仕事(肉体労働)を続けたいという熱心な気持ちを持っておられ 1週間での職場復帰を目指しておられました。)
まずは初見
受傷から三日経っており、腫脹は顕著で膝蓋骨の上部に水腫様のしこりを確認。
熱感あり。歩行時・自転車時に痛みあり。膝、股関節屈曲制限あり。
この段階でオステオパシーを施術するかどうか判断します。
一番心配された骨折はなさそうで、間接的な手技を選択し施術を実施しました。
特に今回は膝に与えられた衝撃を取り除く事、それを後に残さないようにすることに留意します。
それと今回の受傷により他の部位に与えられている代償の処置を念頭に入れ 全身的に施術しました。
1回目の施術後足が軽くなったと実感され熱感、腫脹の憎悪がないことを確認。
2回目の施術の後歩行や自転車での動作に制限なく帰宅され、 短い期間で3回の施術を行った後、(多少の腫脹を残し)ほとんどの症状が改善されました。
施術後、職場復帰前後の注意点をお話しました(症状再現があった時の対処等)
既往の同側股関節~足関節の症状があったため途中でその再現がありましたが、 後に改善され安心されておられました。
~オステオパシーの急性疾患について~
オステオパシーではこのような急性疾患に対して積極的に施術を行う場合があります。 患部に対する施術や 患部以外の全身的に施術を行うことでより早い回復が見込めることがあります。
器質的な骨折や脱臼に対する後療法としても非常に有効だと思われます (あくまでも回復期の状態では定期的なレントゲン撮影による医師の判断は必要です)
急性疾患の中には骨折や内科・外科的な問題がある場合などに病院での検査を最優先する場合がありますので そういった判断も必要となってきます。
今回ご紹介した患者さんのように1週間という期間で症状が改善されるケースは稀ではありません。
これまでに私自身の経験・体験からしてみても、 重度の器質的な問題がない急性疾患にたいする施術は有効だと思いますし、 施術した方がいい場合が多い気がします。
もし急に受傷した場合や急に症状が現れた状態でも 一度ご相談いただけたらと思います。 (施術者は柔道整復師の免許を取得しております)