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国際シンポジウムに参加してきました。Part.2

オステオパシー治療院TIDEの大野です。

前回の続きです。

 

オステオパシーは個人の手技の選択や意識、思考によって結果(患者さんに与える影響)に違いがでることがあります。つまり施術者の意図が反映され、施術者の個性が生きる療法だと言えると思います。   言い伝えによると創始者のスティル博士は弟子達にテクニックは教えなかったといいます。

  これが意味するのは体の症状などを改善していくにあたって理論、哲学、基礎医学の知識、確実な触診能力を基とし考察していければ、ゴールまでの方法(テクニック)はこだわらないということです。    

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Star Night風景

 

前置きが長くなりましたが、シンポジウムの3日目の夜に「Star Night」という催しが行われました。これは世界中のオステオパスが実際に患者さんを治療しそれを間近に見ることができるというものです。 個人的にも実際に同じ空間で治療を見て感じれるということに関心を寄せていたイベントです。  

 

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一つの部屋に約8台のベットが並び、それぞれの先生が治療を繰り広げる。

 

一人一人オステオパスによっても各感性の中でそれぞれの治療を行っている様子が見てとれました。そんな光景を見ることができてすごく刺激的でした。

 

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Denise LABERGE,D.O

 

彼女は我々グループのメンバーを治療してくれました。 彼女のおおらかさや優しさ、治療の素晴らしさには感動した。    

 

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皆治療に参加させてもらいました。

 

これを見て感じたことは、治療の際、千数百個のテクニックの中からその人に合うテクニックを選択する事が重要なのではなく、テクニックが何であれその人がより活きる(機能する)領域まで施す事が大事だということ。

そしてそれには少なからず施術者自身の感性が活かされているということ。     これは我々グループの代表が発足当初から伝えてくれている事でもあり、改めてそれを感じたことと、世界のオステオパスと感覚を共有できたことも我々としては非常に有意義な時間でした。    

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そして5日間のセミナーは  

 

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セミナー風景

 

【内容】

●脳震盪の治療 ー頭蓋内スパズムと神経可塑性、脳のダイナミクス

●小児科学・新生児科学・オステオパシーの上級コース  

 

いずれも最新の理論やテクニック、また伝統的に受け継がれたテクニックなど歴史や様々な可能性を感じたセミナーの内容でした。   セミナー中は普段接する機会のない海外の先生方と手合わせする事もでき、感覚の共有をすると共に、物事の捉え方のギャップに新鮮さを感じました。 言葉は違えどオステオパシーを通して価値観を共有できたことも非常に勉強になりました。  

 

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F.O.S.G(フルクラム オステオパシー スタディ グループ)

 

今回このように大勢のメンバーと共にカナダへ渡航してオステオパシーを勉強できたことに本当に感謝いたします。 発案、牽引していただいたグループ代表はじめメンバー全員に感謝すると共に、いつも背中を押してくれる家族、長期の休診に迷惑をかけているにも関わらず見守ってくださる患者さん方、これを見てくださっている方々に感謝いたします。   また行きたいと思います。  

 

これからもどうぞよろしくお願いいたします。   以上、国際シンポジウム参加報告でした。  

 

 

国際シンポジウムに参加してきました。Part.1

オステオパシー治療院TIDEの大野です。

 

先日カナダのモントリオールで開催された第33回オステオパシー国際シンポジウムに参加してきました。ここでその報告を書きたいと思います。  

 

このシンポジウムはCollège d’Études Ostéopathiques(CEO)主催によるもので、モントリオール校の創設35周年を祝す記念すべき回でもありました。    

なお当シンポジウムは今年の1月に亡くなられた偉大なオステオパスViola M. Frymann D.O., FAAO に賛辞を呈する会でもあり、冒頭ではフライマン博士の動画が披露されました。当期間内で度々名前が挙がった彼女はこれまでのオステオパシー業界に(特に小児の分野)多大な功績を残された人物の一人と言えます。  

 

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(Dr. Viola M. Frymann D.O., FAAO に関するページは画像をクリック!)

 

 

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カンファレンス風景。

 

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Philippe Druelle, D.O.(Collège d’Études Ostéopathiques創始者であり世界に複数の大学を設立されている。オステオパシーの臨床、研究、国際的な教育者としても名高い。写真は以前国内で開催されたセミナーでの1ショット)

 

シンポジウムの日程はこちら

Conference day: June 3rd 2016 (2016.6.3 カンファレンス) Workshops: June 4th, 5th, 6th and 7th 2016 (2016.6.4~7 研修) Post-symposium day: June 8th 2016(2016.6.8 特別研修)

 

    まずはPhilippe Druelle,D.O.のオープニングスピーチから始まったカンファレンスは世界の名立たるオステオパスや科学研究者による臨床発表でした。

 

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オステオパシーの創始者  Andrew Taylor Still, M.D.D.O (1828-1917)

 

 

内容はカナダをはじめ、アメリカ、ロシア、イギリス、フランスのオステオパシー医師による臨床、研究発表や科学者による最新の科学的分析によるオステオパシーの有効性を示す多くの研究発表でした。オステオパシーの創始者Still博士やその弟子Sutherland博士の研究・考察が現在の科学により再立証され、更にその意志を受け継ぐ現代のオステオパシー医師により身体の研究が進みオステオパシーがもたらす体への良影響がどのようなものか実際にその研究者から聞く事が出来ました。     我々日本国内ではこのようなオステオパシーの科学的研究はされておらず、私の知る限り翻訳されている専門書でも記述がないような内容ばかりで関心が湧く内容の数々でした。  

 

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W.G.Sutherland,DO(頭蓋領域研究の第一人者)

 

その中でトリを飾った演説者がBernard Darraillans,D.Oです。盲目のオステオパスとして業界では超有名人です。

 

Bernard Darraillans,D.O
Bernard Darraillans,D.O

 

発表テーマ「医学分野に於ける感情の影響」 今日の医学を科学的、物理学的、遺伝的側面から振り返り、人体生命システムの中における心理・精神・思考・感情・魂など経験の主観的観点の重要性を具体化。

またオステオパシーの創始者または伝統的なオステオパスはその領域に対するアプローチを先駆的に行っていたという。    

Darraillans,D.Oの発表は人を引き込むような雰囲気があり会場全体が一体感を持つような不思議な感覚とスピーチもオステオパシーの本質的な内容で私の中では非常に印象に残っています。  

 

 

このような濃いカンファレンスでシンポジウム一日目が終了。翌日からは研修に入っていきます。この時点で我々はカナダ生活二日目です。時差ぼけと戦いながら、モントリオールの夜の街でジャンキーな料理を頂きます。  

Part.2へ続く・・・

                      国際シンポジウムに参加してきました。Part.2